インターナショナルワインチャレンジ2022 ロンドン審査会報告(準備編)
ロンドンにて例年春に開催されるIWC(International Wine Challenge)Sake部門の審査会が、2022年4月24日から4月27日までの4日間開催されます。(最終日はCo-chairのみでチャンピオン酒を決定する審査日) 16回目を迎える本審査会は、例年通りロンドンのTHE OVAL(クリケット場)で行われます。
2022年3月24日からコロナ規制を全面撤廃した英国では、感染しても隔離の法的な義務、マスク着用義務がなくなり、インフルエンザと同等の扱いとなりました。
昨年の同時期に開催された審査会は、丁度ロンドンのロックダウン緩和が発表され、屋外での6人までの飲食が可能になった時期で、審査員たちはバブルと呼ばれる小さなグループを作り、審査期間中は同じグループで着席審査を行いました。
今年は以前の審査スタイルに戻り、審査グループ内のメンバーを毎日入れ替え、着席ではなくテーブルを回遊しながら実施されます。また、2019年4月の審査会ぶりに英国外からアメリカ、カナダ、フランス、イタリア、スペイン、ドイツ、ニュージーランド、オーストラリア、日本、マレーシア、シンガポール、オランダ、スウェーデンの14か国・総勢53名の審査員が集います。
また、今年は過去最高の1732銘柄の日本酒がエントリーされました。
審査は例年通り、9つのカテゴリーに分かれて進んでいきます。
(普通酒、本醸造、純米、純米吟醸、純米大吟醸、吟醸、大吟醸、古酒、スパークリング)
審査に先立つ準備作業は、日本でのエントリー酒の集荷を行い輸出、現地通関などを経て、会場に直接運び込まれます。
1.箱張りにあるバーコードをスキャンし、全ての日本酒を箱から出し到着確認作業(チェックイン)を行ないます。この段階で未着があれば、各社に確認します。
2.1本ずつに「ID番号」「審査カテゴリー」「日本酒名」「蔵情報」が載ったステッカーを貼り付けます。
このID番号は各メーカーには知らされていない、IWC側だけが使用する番号となり、今後の審査作業はすべてこの番号で管理されます。
3.審査カテゴリーが正しいかどうか、ボトルのラベルと照らし合わせて精査します。
4.ID番号ステッカーが貼られたお酒は、冷暗所に設置されたラックに番号順に並べられ、スパークリング部門エントリーと生酒、にごりは冷蔵庫で別保管されます。
5.ディスカバリーテイスティングに申し込まれたお酒も別に保管されます。
7.プロのカメラマン数名で、メダルやトロフィーの発表用に1銘柄ずつラベル撮影を行います。
8.その後、ID番号が付いたタグをボトルに付け、審査部門ごとにテイスティングフライトと呼ばれる箱を準備します。
1箱あたり6〜8本目途で集め、目隠しのために1つずつ袋に包み、再度箱詰めされます。応募数の多いカテゴリーでは全部で60箱以上のテイスティングフライトになります
審査中は、定期的な換気や、個別の吐器(スピトゥーン)の使用は引き続き行われ、日本酒で作られたハンドサケタイザー、フロアにはハンドサニタイズステーションも設置され、準備は万端です。
いよいよ日曜日から過去最高数のエントリー銘柄、世界各国からの審査員がロンドンに集う、「International Wine Challenge 2022 Sake部門」がスタートします!